TOP伊集院光 深夜の馬鹿力 ≫ 伊集院光が語る、映画『アナと雪の女王』に見る最新のCG技術と映画への応用の難しさ

伊集院光が語る、映画『アナと雪の女王』に見る最新のCG技術と映画への応用の難しさ

2014.05.02 (Fri)
2014年04月28日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月 25:00 - 27:00)にて、お笑い芸人の伊集院光が、映画『アナと雪の女王』を観た感想について語っていた。

伊集院は、最新CG技術がふんだんに盛り込まれた映画ではあったが、ストーリーに見るべき点は無く、なおかつ最新の素晴らしいCG技術が無駄とも思われる使い方をされていたことについて語っていた。

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック -デラックス・エディション
アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック -デラックス・エディション- (2枚組ALBUM)

肝心のストーリーに面白みが無い

伊集院光:ゴールデンウィーク映画情報ですよ。この後、ゴールデンウィークも本格化してきますから。「映画、どれに行こうかな」って人もいると思いますんで。観てきましたよ、『アナと雪の女王』を。

『アナと雪の女王』が色んなところで「凄いお客さん入ってますよ」って話をいっぱい聞くじゃないですか。あと、やたら宣伝も凄いじゃないですか。アレで、ピンときた事があるんですよ。どのワイドショーでもどの情報番組でも、みんなとにかく松たか子の歌、あと神田沙也加の声優能力の高さを、まぁしてるでしょ、みんな。

とにかく「松たか子の歌が凄い」と。「世界で色んな人が吹き替えをやってる中でも、松たか子の歌の評判が凄いんですよ」と。あと、沙也加が相当、侮れませんよって言ってるじゃないですか。それで、ピンときたんですよ。誰もストーリーを褒めてないってことにピンときたんです。

っていうか、言及すらしてなくね?そのことに関して。これは香ばしいニオイがするぞっていう(笑)俺の中では。「さてさて…」と思いまして。これはいかなきゃいけない。そして、みんながあそこまで松たか子、沙也加を褒めてくるってところを考えたら、これは字幕版を行った方がいいでしょう、と(笑)そこを純粋に抜いていった方がいいでしょう、と。楽しめますから(笑)

字幕版に行きましたけど、これがね、悪いところが一切無いです。良いところも一切、ないです(笑)こんな毒にも薬にもならない映画、久々に観たなって思いました(笑)「♪Let it go~」って言ってた(笑)言ってた、言ってた。超歌ってましたね。もう、なんかね、映画の作り方、ディズニーCG映画の作り方みたいな本があるとすれば、そこから一切、ハミ出ることなく、それに異議を唱える者は1人もなく出来上がりました、って感じの映画ですわ。

だから、もうなんだろうね…『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の真逆のベクトルに多分、あると思うよ。終わった時の「はい、終わりましたぁ~」っていう感じとか凄い。

雪のCG表現の素晴らしさ

ただ、見どころ…ここは凄いって見どころ1ヶ所があって。雪のサクサク感ね。特に自分が、この20年くらいでCGってものに興味をもった人からすれば、「雪、サックサクだな」ってところは凄い。

変な話、映画館の表でインタビューしたときに、「○○最高~」っていうヤツあるじゃんか。ああいうので言うと、「雪、サクサク」っていうのが正しいですよ(笑)しかも、俺の場合は字幕版で行っちゃってますから。その時に、「松たか子の歌が素敵」とかはならないですよ。松たか子は歌ってませんから。

あと、松たか子のミュージカルとかに対して思い入れがないから。松たか子が、松本幸四郎のキ○タマにいた頃から知ってるって人だったら、別の楽しみ方もあると思うけど、松本幸四郎のキ○タマを一度も見たことないし、咥えたこともないから、そこに関してはあんまりなんで(笑)神田沙也加にしても同じだけどさ。

字幕版で観に行ったら、表でアンケートとられて「何が凄かったですか?正直に言ってください」って言われたら、「雪、サックサク」と。ディレクターの金子あたりもCG好きじゃんか。行くと、雪のサクサク感はここまできた、と思うよ。

ちょっと前に、PS2とかPS3が出ると、僕がよく言ってたのが、「CGの水の表現がここまできた」ってことなんですけど。「水、ここまできたら飲めそうだ」っていうところの先に行きましたよ、と。「サックサクの雪感を出してきた」っていうのは、アレが新しいパソコン出て、デモで出た映像の最高峰を見たっていう感じになるんですよね。

CG技術の無駄遣い

あとね…僕は色っぽくないことに、この目の前にいる構成作家の渡辺くんと観たんだ。カミさんが先に観て置いて行かれてしまって。それで、カミさんのためのサービスで観るってことも封じられて。

ウチのカミさんは、多分、吹き替え版観たんだと思うんだ。ウチでずっと歌ってるから。このカミさんからも、ストーリーに関する言及が一切ない、というのも、割りと俺の中では珍しいのよ。

俺のカミさんって、「1時間ドラマの話を2時間できる人」って言われてるから。そういう意味では、洗濯物干してても「♪ありのぉ~」って歌ってるから、歌は入ってきてると思うんだけどね。

構成作家の渡辺くんも思ったと思うけど、そばかす必要?CGが凄くなりましたってことを見せるために、アナの肩とかに薄くそばかすがあるのが書き込んであるんですよ。テクスチャーに書き込んであるんですよ。洋ピンで何が萎えるかっていうと、アレじゃん(笑)

洋ピンは、イク寸前の高笑いと、そばかすで萎えるじゃん(笑)「そばかす映されても困っちゃうんだよなぁ」って(笑)あと、BGMのどこに行きたいか分からない感じね。その3大洋ピン萎え要素の1個のそばかすを凄い書き込んでるんですよ。観て、誰もそばかす気にならない人、誰もいないと思うのね。

CG技術の格段の進歩と映画応用の難しさ

俺が思うことなんだけど、CGアニメってどうしたいの?ってことなんですよ。マンガって、象形文字みたいなもんじゃん。「こういう風に描いたら人ですよ」「こういう風に描いたら、笑ってるんですよ」「こういう風に描いたら、困ってるんです」みたいなことがマンガじゃないですか。マンガが動いたらいいなってことで、マンガを動かしていくのが、アニメじゃないですか。テレビマンガ、なんてことを僕らの頃は言いましたけど、テレビマンガじゃないですか。

それが3D化してくるときに、「ぬいぐるみが動いてる」みたいなことだったり、「お人形が動いてる」みたいなことになっていくのか、リアルってことになっていくのか。そうすると、雪の表現とか、その他の動きとか、全部がリアルになってきてる中で、あぁいう二頭身じゃないまでも、いわゆるマンガの体のバランスだったりとかって、そこにそばかすを表現され始めると、「どうしたいの?」ってことがあるんだよね。

『トイ・ストーリー』を観てると、オモチャが動き出してくるってことは素直に入ってくるんだよね。どんなにリアルになってても。でも、オモチャを持ってる男の子が出てきたり、ましてや大人が出てきたりした時に、何がしたいのかよく分からなくなってくるんだよね。

だってさ、CGアニメーションってこといえば、『アバター』だってCGアニメーションなわけじゃん。アバターの方面にいったって、アレはCGアニメーションで。アレ、マンガ祭りでやる延長線上にあるやつじゃん。

ではなくて、特殊メイクで撮ったりしてる部分部分みたいなヤツをCGエフェクトで消してるヤツは、実写映画にコンピュータが持ち込まれたもんだと思うんだけど…どこに行こうとしてるのかが、ちっとも分からなくなっていくんだよね。

【関連記事】
伊集院光×ジブリ・高畑勲監督「リアルさの追求ではないアニメの進化」

伊集院光が提案する、PS4の買い控えを減らす方法「初回購入者へ値下げ時にクーポンを」

伊集院光「もはや映画のゲーム『BEYOND:Two Souls』」


同一カテゴリー記事


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

フォローしていただくと、更新情報をお知らせします
  • follow us in feedly

タグ : 伊集院光,アナと雪の女王,

トップページへ  |  この記事へのリンク  |  伊集院光 深夜の馬鹿力

本日の注目記事