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伊集院光が語る「『ほこ×たて』のヤラセの問題点」
2013.10.29 (Tue)
2013年10月28日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、ヤラセが問題となった『ほこ×たて』について語っていた。
ほこ×たて DVDブック 最強ドリルVS最強金属 編
伊集院光「『ヤラセを絶対に見抜く視聴者 vs 巧妙なヤラセ』って、どっちが勝つのかなぁ(笑)あったら観るなぁ(笑)」
「あと、『リッツカールトン vs ミシュラン』ね。ミシュランも星1つ付けてるからね。リッツカールトンの弁明はもういいからさ、ミシュランの負け惜しみ聞きたいよね。リッツカールトンが『1個つけたよね。1個付けたよね?でも、書いてるのと違う産地のもの使ってるからね』って言ってるのを、ミシュランがなんて言うのか(笑)」
「ミシュランも、3つ星出してなくて良かったよね。1だったら、『ちゃんとしたジュース出してたら星2つだった』って言い訳もできるからさ」
「『ほこ×たて』は、"深夜放送にしては面白い"って、評価がそれほど高くなかったら、開始何分で決着ついちゃったとか、3試合あるにも関わらず、バラエティのお約束的なことがなくて、一方的に勝っちゃったで済むものを、期待が大きすぎて、結局それが背負いきれなくなったんじゃないかなって」
「要は、スポーツっぽくなっていくじゃん。バラエティではなくて。昔のTVチャンピオンが好きだったのって、勝ったのって本人以外は嬉しくなさそうな勝負に必ず入るんだよね」
「たとえば、プラモデラー選手権の回しのレポーターで入ったことあるんだけど、途中に『これ負けても傷つかないよね』っていう、同じプラモデルを何十体と作って早押しでクイズに答えるみたいな、プラモデルを作る人の沽券に関わらない部分とかのバラエティ性があったんだよね」
「あと、テレ東っていう良い位置にあるから許されるっていうのもあるよね。そして、良いバランスだったんだよね。決勝にいった3人っていうのは、決勝に行ったじゃんってことが凄くて。プラモデルを何もないところから、オールフリーで作る。そして一般の人、子供の投票で決めますってことになる」
「決勝に行ったのは凄いのは分かる。そこで投票者が子供だったりして、権威じゃないから、『勝ったのは凄いけど、勝ってない人も凄い』って分かるからOKになってるんだよね。その前の人で振り落とされる人は、もうそんな感じなの。ユーミン選手権もやってたけど、ユーミンのイントロが出たら、その曲が関わるグッズを全部体にまとって、早押しボタンをダッシュしてって押す、みたいなのあるのよ(笑)」
「パラシュートとかつけて走ってる、ユーミン大好きなオッサンとか居るわけよ。結局、パラシュート絡まって早押しボタン押せずに負けてるんだけど、ユーミンの好きさでは、その『ユーミン大好き』っていうプライドのところが笑いに変わってるみたいなバランスが好きなんですよ。僕はそれが楽しすぎて、ヘルニアを悪化させて、次の日に入院するって大技まで入りましたけどね(笑)」
「シャレにできなくなってたんじゃないか、と。評判になればなるほどバランスが難しくなったんじゃないかな。バカバカしいことを大仰にやってた面白さの中に、意外にドリルを作ってる人の凄さ、金属を扱ってる人たちの熱さや努力が分かって」
「そしたら、そこがメインになっていったんだよね。ましてや、ドリルを作ってる会社の知名度が上がったりする。みんな、そこがメインになっていってしまった。元々は、深夜番組でやってたのが、大真面目にバカバカしいことをやるっていう面白さから離れて、求めていたのがスポーツっぽくなってしまっていったんじゃないかって」
「スポーツが面白いのは、ハズレの試合がスゲェあるからよ。予想外なことも起こるけど。誰がこのクライマックスシリーズで、ジャイアンツの寺内選手が、マエケン、マー君からホームラン打つと思う?誰一人、予想しないわけ」
「めちゃくちゃこの2試合が面白くて、間にヤバイ誤審があったりするのを含めて大興奮したりするんだけど、一方、全然面白くない試合もあるんですよ」
「その中で、絶対に手を付けてはいけないところっていうのに手を付けてしまって。バラエティに演出があってはいけないとは思いませんよ。当然、演出はあるし、何をもって演出とヤラセの境か分からないけどね」
「海外のバラエティでは、『リアリティ・ショー』って自分たちで言ってしまってるものがあって。海外は、『ほこ×たて』みたいな番組がいっぱいあるんだけど。しかも頭の悪いやつが(笑)」
「エンジニアが5人ずつチームになってて、お題が出て、チームの勝ち抜き戦をやってるんだけど。最後まで残ったチームが優勝で、何十万ドルかもらえるし、この不況の中、一流企業に就職できるんですよ」
「負けたチームは、サバイバー形式で、誰のせいで負けたかを投票して、一番足を引っ張ったやつをやめさせるって感じでやってるんだけど。1回戦のお題が、大量の爆薬を積んで、急制動して爆発しなかった方が勝ちっていう(笑)爆発しないための装置をみんなで作るのね(笑)
「どれくらい本気かは分からないけど、ヤラセというか演出部分が少ないなって思ったのは、最終的に、両方とも大爆発するっていう(笑)両方とも爆発したっていうのは、絶対的なところだからイジらなかったけど、途中途中で、キャラを立てるために暴言を吐いてるところを集められてるヤツもいるんだろうなって。後半で反省したトーンになってても、切らざるをえないよね。そういう演出はあるけどね」
「全部が全部おもしろいわけではないし、そうなると観てもらえないしって考えると、切らざるをえない。1秒でも10秒でも切れば演出じゃん。真実ではないじゃんってなるんだけどね。でも、肝のところは触っちゃダメで、そこを触り始めるとキリがないなって」
「バラエティを超えた真剣度みたいなのが有名になり過ぎたことが、よりディレクターを追い詰めていったりとか、よりシャレにならないことになっていくんだろうね。深夜だったら、出演者が友達と飲んで、『ああいうことになってるけど、俺は本当は負けてないからね』で済んだんだと思うんだよね」
「『惜しい試合だけど、あっさり負けたようにされてるんだよ』で済んだ話だけど、ゴールデン番組だと目に触れる時間が全然違うからね。どっちにせよ、やった奴があそこまで根幹をイジってしまったらダメですね」
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伊集院光「『ヤラセを絶対に見抜く視聴者 vs 巧妙なヤラセ』って、どっちが勝つのかなぁ(笑)あったら観るなぁ(笑)」
「あと、『リッツカールトン vs ミシュラン』ね。ミシュランも星1つ付けてるからね。リッツカールトンの弁明はもういいからさ、ミシュランの負け惜しみ聞きたいよね。リッツカールトンが『1個つけたよね。1個付けたよね?でも、書いてるのと違う産地のもの使ってるからね』って言ってるのを、ミシュランがなんて言うのか(笑)」
「ミシュランも、3つ星出してなくて良かったよね。1だったら、『ちゃんとしたジュース出してたら星2つだった』って言い訳もできるからさ」
「『ほこ×たて』は、"深夜放送にしては面白い"って、評価がそれほど高くなかったら、開始何分で決着ついちゃったとか、3試合あるにも関わらず、バラエティのお約束的なことがなくて、一方的に勝っちゃったで済むものを、期待が大きすぎて、結局それが背負いきれなくなったんじゃないかなって」
「要は、スポーツっぽくなっていくじゃん。バラエティではなくて。昔のTVチャンピオンが好きだったのって、勝ったのって本人以外は嬉しくなさそうな勝負に必ず入るんだよね」
「たとえば、プラモデラー選手権の回しのレポーターで入ったことあるんだけど、途中に『これ負けても傷つかないよね』っていう、同じプラモデルを何十体と作って早押しでクイズに答えるみたいな、プラモデルを作る人の沽券に関わらない部分とかのバラエティ性があったんだよね」
「あと、テレ東っていう良い位置にあるから許されるっていうのもあるよね。そして、良いバランスだったんだよね。決勝にいった3人っていうのは、決勝に行ったじゃんってことが凄くて。プラモデルを何もないところから、オールフリーで作る。そして一般の人、子供の投票で決めますってことになる」
「決勝に行ったのは凄いのは分かる。そこで投票者が子供だったりして、権威じゃないから、『勝ったのは凄いけど、勝ってない人も凄い』って分かるからOKになってるんだよね。その前の人で振り落とされる人は、もうそんな感じなの。ユーミン選手権もやってたけど、ユーミンのイントロが出たら、その曲が関わるグッズを全部体にまとって、早押しボタンをダッシュしてって押す、みたいなのあるのよ(笑)」
「パラシュートとかつけて走ってる、ユーミン大好きなオッサンとか居るわけよ。結局、パラシュート絡まって早押しボタン押せずに負けてるんだけど、ユーミンの好きさでは、その『ユーミン大好き』っていうプライドのところが笑いに変わってるみたいなバランスが好きなんですよ。僕はそれが楽しすぎて、ヘルニアを悪化させて、次の日に入院するって大技まで入りましたけどね(笑)」
「シャレにできなくなってたんじゃないか、と。評判になればなるほどバランスが難しくなったんじゃないかな。バカバカしいことを大仰にやってた面白さの中に、意外にドリルを作ってる人の凄さ、金属を扱ってる人たちの熱さや努力が分かって」
「そしたら、そこがメインになっていったんだよね。ましてや、ドリルを作ってる会社の知名度が上がったりする。みんな、そこがメインになっていってしまった。元々は、深夜番組でやってたのが、大真面目にバカバカしいことをやるっていう面白さから離れて、求めていたのがスポーツっぽくなってしまっていったんじゃないかって」
演出が踏み越えてはいけない境界線
「スポーツが面白いのは、ハズレの試合がスゲェあるからよ。予想外なことも起こるけど。誰がこのクライマックスシリーズで、ジャイアンツの寺内選手が、マエケン、マー君からホームラン打つと思う?誰一人、予想しないわけ」
「めちゃくちゃこの2試合が面白くて、間にヤバイ誤審があったりするのを含めて大興奮したりするんだけど、一方、全然面白くない試合もあるんですよ」
「その中で、絶対に手を付けてはいけないところっていうのに手を付けてしまって。バラエティに演出があってはいけないとは思いませんよ。当然、演出はあるし、何をもって演出とヤラセの境か分からないけどね」
「海外のバラエティでは、『リアリティ・ショー』って自分たちで言ってしまってるものがあって。海外は、『ほこ×たて』みたいな番組がいっぱいあるんだけど。しかも頭の悪いやつが(笑)」
「エンジニアが5人ずつチームになってて、お題が出て、チームの勝ち抜き戦をやってるんだけど。最後まで残ったチームが優勝で、何十万ドルかもらえるし、この不況の中、一流企業に就職できるんですよ」
「負けたチームは、サバイバー形式で、誰のせいで負けたかを投票して、一番足を引っ張ったやつをやめさせるって感じでやってるんだけど。1回戦のお題が、大量の爆薬を積んで、急制動して爆発しなかった方が勝ちっていう(笑)爆発しないための装置をみんなで作るのね(笑)
「どれくらい本気かは分からないけど、ヤラセというか演出部分が少ないなって思ったのは、最終的に、両方とも大爆発するっていう(笑)両方とも爆発したっていうのは、絶対的なところだからイジらなかったけど、途中途中で、キャラを立てるために暴言を吐いてるところを集められてるヤツもいるんだろうなって。後半で反省したトーンになってても、切らざるをえないよね。そういう演出はあるけどね」
「全部が全部おもしろいわけではないし、そうなると観てもらえないしって考えると、切らざるをえない。1秒でも10秒でも切れば演出じゃん。真実ではないじゃんってなるんだけどね。でも、肝のところは触っちゃダメで、そこを触り始めるとキリがないなって」
「バラエティを超えた真剣度みたいなのが有名になり過ぎたことが、よりディレクターを追い詰めていったりとか、よりシャレにならないことになっていくんだろうね。深夜だったら、出演者が友達と飲んで、『ああいうことになってるけど、俺は本当は負けてないからね』で済んだんだと思うんだよね」
「『惜しい試合だけど、あっさり負けたようにされてるんだよ』で済んだ話だけど、ゴールデン番組だと目に触れる時間が全然違うからね。どっちにせよ、やった奴があそこまで根幹をイジってしまったらダメですね」
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