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町山智浩、『ズートピア』アイスキャンディー屋のシーンに登場する「サービスをしない権利もある」張り紙に見るアメリカにおける差別

2018.06.09 (Sat)
2016年4月26日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『たまむすび』(毎週月-金 13:00-15:30)にて、映画評論家の町山智浩が、映画『ズートピア』の中で、アイスキャンディー屋のシーンに登場する「サービスをしない権利もある」張り紙について解説していた。

ズートピア


町山智浩:ズートピアっていう、いろんな動物が仲良く暮らしている街っていうの自体が、「アメリカ」を象徴しているんですね。

赤江珠緒:うん、うん。

山里亮太:ああ、なるほど。色んな種類の。

町山智浩:だからこれね、アイスクリーム屋さんかなんかに行くんですね、主人公たちが。

山里亮太:うん。

町山智浩:すると、壁に「私たちには、お客さんにサービスをしない権利もあります」っていうプレートが貼ってあるんですよ、お店に。

山里亮太:ああ。

町山智浩:これは、アメリカでは物凄く問題のあるプレートなんですよ。今も現在も、貼ってある店がたまにあるんですけど。

山里亮太:へぇ。

町山智浩:これは態度の悪い客とか、汚い格好をして入ってきた人とか、ホームレスの人とかを入れたくないよ、とか。そういう人たちにお店のものを買わせたくないよっていう意味で貼るわけですね。

山里亮太:うん。

町山智浩:酔っぱらい客とかね。でも、それ自体が法律的にどうなのかっていうことで、いつも裁判になることなんですよ。

赤江珠緒:へぇ。

町山智浩:で、そのプレートは実際に使われていた時期があって、1960年代までアメリカ南部のレストランとかは、白人専用のレストランは黒人が来ても注文も取らないし、料理も出さないっていう状態があったんですよ。

赤江珠緒:ええ、ええ。

町山智浩:メキシコ系の人が来たりすると、南部ではですね。

赤江珠緒:まさに差別。

町山智浩:そういう時にそのプレートを貼って、それを示すっていうのがあったんですよ。

赤江珠緒:ああ。

町山智浩:そういうシーンなんですよ。だから、この映画は実は凄くアメリカの非常に政治的な実情を描いているんですよ、『ズートピア』っていう映画は。

赤江珠緒:ねぇ、物凄く可愛い動物のアニメにみえて。

町山智浩:もちろん、それでも楽しめるんですけど、根底にあるのはそうじゃないところがあるんですよ。

赤江珠緒:へぇ。

町山智浩:リアルなものなんですよ。

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